お薬について
院内処方の薬理作用
クロミッド(排卵誘発剤)
効 能 :
排卵誘発剤として最もスタンダードな薬。脳に作用し、卵胞を育てるホルモンの分泌を促すことで、卵胞が発育し、排卵が誘発される。
副作用 :
頭痛、目のかすみ、お腹の張り、発疹、情動不安、吐き気など。子宮頸管粘液の減少、子宮内膜の菲薄化。双胎の可能性が自然妊娠(約1.25%)と比べて少し高い。(約2-5%)
セキソビット(排卵誘発剤)
効 能 :
クロミッド同様、卵胞の発育及び排卵の誘発。最も作用が弱い排卵誘発剤。
副作用 :
頭痛、のぼせ、目のかすみ、お腹の張り、発疹、うつ状態。副作用は少なく、体への負担も少ないが、排卵誘 発効果も弱い。
低温期に使用する代表的注射薬(排卵誘発剤)
フェリング ゴナールエフ HCG
副作用 :
卵巣過剰刺激症候群
デュファストン(黄体ホルモン)
効 能 :
子宮内膜を厚くし、胚の着床を促す。また、着床後の高温期を維持する。
副作用 :
吐き気、むくみ、頭痛、眠気、不正出血、乳房緊満感など。
ルトラール(黄体ホルモン)
効 能 :
子宮内膜を厚くし、胚の着床を促す。また、着床後の高温期を維持する。
副作用 :
吐き気、むくみ、頭痛、眠気、不正出血、乳房緊満感など。
ウトロゲスタン(黄体ホルモン)
効 能 :
子宮内膜に作用し受精卵を着床しやすくします。
副作用 :
下腹部痛、腹部膨満感、外陰部そう痒症、性器出血、血栓症など
プラノバール(黄体・卵胞ホルモン)
効 能 :
子宮内膜を厚くし、胚の着床を促す。また、着床後の高温期を維持する。
副作用 :
吐き気、頭痛、眠気、食欲不振など
エストラーナ(卵胞ホルモン) *貼り薬
効 能 :
黄体ホルモンと併用することで、子宮内膜を安定させる。
副作用 :
かゆみ、かぶれ等の皮膚症状、乳房の張り、腹痛、外陰部不快感など
ルティナス(黄体ホルモン) *膣錠
効 能 :
不足した黄体ホルモンを補充することにより、子宮内膜における受精卵の着床環境を整えます。着床後は妊娠を維持する働きがあります。
副作用 :
血栓症 めまい 腹痛 悪心 嘔吐 発疹 性器出血 末梢性浮腫など
高温期に使用する代表的注射薬(黄体ホルモン)
プロゲストン プロゲデポー
副作用 :
発疹などの過敏症
テルロン・カバサール
対 象 :
高プロラクチン血症、潜在性高プロラクチン血症
効 能 :
乳汁分泌ホルモン(プロラクチン)には排卵を抑制する働きがあるため、プロラクチンの過剰分泌を抑え、排卵障害を改善する。
副作用 :
吐き気、食欲不振、便秘、下痢、頭痛、眠気など
メトグルコ
対 象 :
PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)になりやすい
効 能 :
一般的には糖尿病の薬だが、PCOSにおいて卵巣ホルモンの分泌異常を正常化し、排卵障害を改善する。
副作用 :
吐き気、腹痛、下痢、低血糖症状(ふるえ、寒気、動機、冷や汗、強い空腹感、痙攣)など
マーベロン・アンジュ・トリキュラー(低用量ピル)
対 象 :
生理周期が不規則、高温期のホルモン値が低い
効 能 :
不規則な生理周期を安定させる。
排卵を抑制し、卵巣を休ませることで、次周期の卵の質を改善する。黄体ホルモンが含まれているため、高温期に服用することで、子宮内膜を厚くし、胚の着床を促す。
また、着床後の高温期を維持する。
副作用 :
吐き気、頭痛、乳房の張り、おりものの増加、不正出血、体重増加など
小児用バファリン・バイアスピリン
対 象 :
自己免疫異常による習慣性流産
効 能 :
微少血栓形成を抑制する。子宮内の血流を改善し、胚の着床を促す。また、流産を防止する。
副作用 :
吐き気、腹痛、胸やけ、便秘、下痢、食欲不振、めまい、頭痛など
※用法・用量は医師の指示を必ずお守り下さい。
また、何か異常が認められた場合には薬の使用を中止し、すぐに医師にご相談下さい。